革やレザーに刻印する方法については何通りか御座いますが普段弊社で製作してる金属の印面を加熱して捺す「焼印」。金型を革に加圧して刻印する「型押し、素押し」と金型に衝撃を加えて刻印する「打刻」があると思います。その3つのやり方の違いを全て一色単に考えられてるユーザーは実は非常に多くおられる次第です。型押し、打刻、焼印の違いについて弊社なりの見解をもって簡単ではありますがご紹介させて頂きます。
★革に刻印する方法について

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革やレザーに刻印する方法については何通りか御座いますが普段弊社で製作してる金属の印面を加熱して捺す「焼印」。金型を革に加圧して刻印する「型押し、素押し」と金型に衝撃を加えて刻印する「打刻」があると思います。その3つのやり方の違いを全て一色単に考えられてるユーザーは実は非常に多くおられる次第です。型押し、打刻、焼印の違いについて弊社なりの見解をもって簡単ではありますがご紹介させて頂きます。
前項にて触れましたが型押し(素押し)は簡潔に言いますと革に金型を捺し付けて革を凹ませる刻印の方法ことです。主にサドルレザー、ヌメ革に刻印されるケースが多いです。燃え広がりが無く印面通りキッチリ出ます。難点としては時間とともに平らになる傾向があります。
作業におきましては衝撃で刻印する打刻と違い圧力をかけて刻印します。加圧は圧着プレスがベストだと思いますが万力やクランプでも代用できます。最近では廉価な箔押し機が出回っておりますのでそちらを流用される方も多いです(同じ考え方でボール盤に印面を取り付けて型押しされる方もおられます。
中には綺麗に出やすい様に弱い温度で加熱して捺す場合もあるようです。ある程度暖かい環境で革を軽く濡らして型押しと乾いても革が戻りにくく比較的ハッキリ刻印されます。表から濡らすとシミになりますので裏から湿らせた方が良いと思います。またコバ仕上げ剤の方が乾いたときに革が固まるので普通に型押しした時より戻りにくいからです。
型押しの印面の素材としては価格的には真鍮が安価ですが真鍮は銅合金ですので面が歪むリスクがありますので予算があればステンレスがベストです。鋳鉄は革の場合、鉄染みを起こす場合があるので刻印や型押しの場合は注意が必要な材質です。
毎度おなじみ弊社でメインに製作してる焼印です。金属の刻印を加熱して革に捺し付け刻印します。型押しと違い素材を焼き焦がすので燃え広がりや焼け滲みますが素材自体が焦げるので印字された文字が経年で擦れたり消え難いのが良い点だと思います。革の表面に熱を加えて刻印するため、非常に耐久性があります。焼印は革の繊維に深く浸透し、剥がれたり摩耗したりすることなく長期間にわたって持続します
焦げるので刻印、型押しとは違う無骨な風合いがあります。焼印は革の表面に凹凸をつけるため、高級感を演出します。焼印によって革の質感が引き立ち、手作り感や職人技の匠の技術を感じることができます。経年で凹が薄くなる刻印と違いヌメ革などの皮素材によっては変化の美しさを楽しむことができる利点があります。また、環境に優しい方法であることも焼印の特長です。
刻印自体のの材質は問いませんが、仕様は火で炙る直火式より電気ゴテ式の方が熱が弱めで熱管理しやすいので良いのではないかと思います。また焦げ易いので熱量を加減する半田ごて用の温度調節器を併用して加減するケースが多く見受けられます。スライダック等の変圧器の利用し微細にに熱量を絞って使われるケースが多いです。また最近では箔押し機やホットスタンプが出まわっておりますので真鍮製の印面だけの注文も非常に多くなっております
打刻印は棒の先端にデザインを彫ったり、印面に打刻棒を付けて衝撃を加えて革に刻印する方法です。大きな印面で製作しますと面に対する衝撃力が分散して刻印が弱くなるので印面の大きさや文字の太さなどレイアウトが限定されます。
型押し同様に軽く濡らして打刻した方が革が戻りにくく比較的ハッキリ刻印されますが衝撃が強すぎたり革の厚みや状態によっては革が切れます。また打刻する際の棒は扱いにくいともいますが印面より大きいものをお勧めいたします。理由は印面より小さい棒を印面につけて叩くと印面が変形しやすいです
刻印の素材としては本来打刻印は鉄に微量の炭素を加えたSK105などの鋼を強度を精度よ優先した削り方で切削し、彫りあがった印面を焼き入れ処理をして強度を高めた物です。焼印より小さく手間がかかり高価です。それを比較的安価な焼印を流用する需要が最近多くいです。焼印で真鍮は銅合金ですので変形しやすく衝撃に弱いです。鋳鉄(鉄に炭素を覆う混ぜた金属)は硬度は十分ですが鉄染みが出る場合があります。ステンレスは真鍮よりは硬いですが印面の形状や強く叩きますと変形するケースがあります。故に弊社としましては刻印製造業者に敬意を払い焼印を打刻印で流用するのは推奨はしておりません。仕様は可能ですが非推奨とさせて頂きます。
↑型押し 素押し
↑焼印
革やレザーに工法として「型押し」「焼印」「打刻」があるのがお解り頂けたと思いますが各々メリット、デメリットを理解したうえで実際思い描いた仕上がりになる印面をご検討ください。打刻印は小さい印面で深く刻み付けるのが得意であり、型押しは大型の印面で繊細な押印が可能です。焼印は生地をへこませることは出来ませんが型押しや打刻にはない焼き付けでロゴブランドが消えにくいメリットがあります。
弊社では焼印をメインに製作しておりますが革やレザーに捺すレベルの刻印であれば製作は可能ですので刻印や型押しにつきましても遠慮なくご相談いただけましたら幸いです。